乳酸菌が効く体臭はこれ!効果的に摂取する方法は?
2016年10月12日
乳酸菌と聞いて何を思い浮かべますか?
恐らく腸内環境を整え、何となく健康や美容にいいという印象があるのではないでしょうか。ですが、乳酸菌によって得られる恩恵は美容や健康だけではありません。
実はある特定の体臭を予防する効果も期待できるのです。そこで今回は、体臭と乳酸菌の関係と効果的な摂取方法について紹介します!
目次
なぜ乳酸菌が体臭対策に役立つの?
乳酸菌が体臭対策に役立つ理由は、乳酸菌が持つ腸内環境を整える働きにあります。なぜ腸内環境を整えることが体臭に関係しているかというと、腸内環境の乱れは体臭の原因になるからです。
腸内環境が乱れると、悪玉菌が増えてアンモニアやインドール、スカトールなどのニオイ物質が発生します。すると、それらのニオイ物質が血中に入って汗や息と一緒に排出され、体臭の原因になってしまうのです。
参考腸内環境が体臭と口臭に与える影響!腸内の汚れが臭いをつくる?
乳酸菌にはこのニオイ物質の発生を防いでくれる働きがあります。それは以下のような働きがあると言われているからです。
悪玉菌の増殖を抑制する
乳酸菌には悪玉菌の増殖を防ぐ働きがあります。それは腸内で乳酸菌が増えることで有機酸の乳酸が作られるからです。
これによって腸内が弱酸性に保たれ、悪玉菌の増殖を抑制することができるのです。
腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にしてくれる
蠕動(ぜんどう)運動は便を排出させるために欠かせない運動です。この運動が不十分だと腸内を汚す要因である便秘を起こしやすくなります。
乳酸菌が発生させる有機酸には腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にさせる働きがあると言われています。そのため、有機酸を増やしてくれる乳酸菌を摂取することは腸内環境を整えるのに効果的なのです。
このように、乳酸菌を補ったり、増やしてあげることは体臭対策に効果的と言えます。
こんな方は乳酸菌による体臭対策が効果的かも!
以下のような悩みがある方は、腸内の汚れが原因で体臭がきつくなっている可能性があります。
- 便臭がクサい
- おならがクサい
- 口臭が便臭の様なニオイがする
- 汗臭さが強い
- 便秘気味
また、悪玉菌はタンパク質や脂質が大好物です。肉類やファストフード、スナック菓子を多く食べる食生活は、それだけ悪玉菌が増えやすくなります。
しかも悪玉菌は善玉菌の働きを弱めてしまいます。そのため悪玉菌が増えればそれだけ腸内環境が悪化しやすくなってしまうのです。
これらの悩みや食生活をしている方は乳酸菌で腸内環境を整えることが効果的な体臭対策と言えます。
乳酸菌の摂取は体臭以外の美容や健康にもいい
腸内をキレイにすることは体臭だけでなく、美容や健康にもいいと言えます。
悪玉菌によって生成さえるニオイ物質は体にとっては有害物質です。それらが血液を通して全身をまわり皮膚に運ばれると、肌荒れやニキビ、吹き出物の原因になるのです。
また、有害物質が増えればそれだけ肝臓に負荷をかけ、働きを悪くすることにもなります。肝臓は、栄養の貯蔵庫。働きが低下すれば栄養素が貯められなくなるので、十分な栄養が行き渡りにくくなります。
特に肝機能の低下によってビタミン類が低下すると、体の免疫機能が低下したり、肌トラブルが起こりやすくなります。
このように、腸内環境の悪化は美容や健康の天敵です。「美は体の内側から」とよく言われますが、確かにその通りなのです。悪玉菌の増殖を抑え、腸内環境をキレイに保つことは健康な体つくりに欠かせませんね。
乳酸菌の効果的な摂取方法
目的によって乳酸菌の生菌と死菌を使い分ける
現在、乳酸菌は100種類以上確認されており、中でも腸まで生きて届くと言われる種類とそうでない種類があります。
そこでよく見聞きすることは、「死んだ乳酸菌は意味がなく、生きていないと効果が期待できない」ということです。
しかし、腸まで生きて届かないからといって全く効果がないわけではありません。生菌と死菌では腸への働きがことなるだけであり、共に腸内環境にとって有益な存在なのです。
生菌と死菌では以下のような働きの違いがあると言われています。
生菌 | 生きたまま届く乳酸菌は体外に排出されるまでの間、善玉菌と同じように悪玉菌と戦ってくれます。また、その人の腸内と相性が良ければ乳酸を作り出したりして悪玉菌が住みにくい環境にしてくれるのです。 |
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死菌 | 悪玉菌の好む悪臭物質を吸着し、体外に排出するのを促してくれます。また、腸壁を刺激することで免疫力を強化したり、善玉菌の餌になることでこれを増やす働きも期待できるのです。 |
このように死菌であっても腸内環境を整える働きに役立ちます。ただ、死菌は生菌と違って菌による何らかの活動をするということはありません。
一方、生菌であっても近年の研究で、腸内に定着するのは難しく、長時間とどまるのは難しいということが発表されています。ですが、便として排出されるまでは善玉菌の働きを助ける効果は期待できると言われています。
ですから、生菌は悪玉菌を減らすことで悪臭物質の発生を防ぐことに役立ちますし、死菌は既に増えた悪臭物質を減らすのに役立つのです。このように乳酸菌は目的に合わせて生菌と死菌をうまく取り入れるといいでしょう。
乳酸菌の働きをサポートする栄養も一緒に摂取する
乳酸菌やビフィズス菌だけでも腸内環境にはいいですが、乳酸菌の働きをサポートしてくれる食物繊維やオリゴ糖なども一緒に摂取するとより効果的に体臭予防ができます。
中でも食物繊維は便通をよくしたり、腸内に溜まった悪臭物質を絡めとって排出してくれるなど、腸内環境の改善に働きかけます。
特に現代人の1日に摂取している食物繊維は、摂取目安に達していません。
食事摂取基準(2015年版)において1日の摂取目安量は17g~19gとされていますが、平成25年の国民健康・栄養調査では15歳以上のすべての年代において食物繊維の摂取量が不足している結果となっています。
出典:平成25年 国民健康・栄養調査結果の概要データより作成
ですから、食物繊維はより積極的に普段の食事で取り入れることが大切。食物繊維が豊富な野菜や果物をたくさん食べるようにしましょう。
食物繊維の摂取目安はどのくらい?
では一体どの程度食べればいいのでしょうか?そこで、以下の表に食品100gに含まれる食物繊維の含有量をまとめました。
食品名 | 食物繊維量 | 100gってどのくらい? |
---|---|---|
ごぼう | 5g | 1/2本程度 |
ほうれんそう | 2.8g | 1/2束程度 |
れんこん | 5g | 中1/2節程度 |
アボガド | 5.3g | 大きめ1/2個程度 |
バナナ | 1.1g | 1本程度 |
このように食物繊維を摂取するには、意外と野菜や果物をたくさん食べなければいけないことが分かると思います。
例えば、食物繊維が豊富な野菜であるゴボウの1/2本(100g)当たりの含有量は、5g程度です。なので、毎日2本(400g)食べれば基準値に達することになります。
この量を見るとこんなにゴボウばかり食べてられないと思うかもしれませんね。ですが、いろいろな野菜や果物をジュースなどにして3食摂取すれば、目安量に達することはできると思います。
それでも難しい場合は、食物繊維を摂取できるサプリや青汁などで補うといいでしょう。手軽に摂取できるので長続きしやすいのでおすすめです。
まとめ
腸内環境を整える乳酸菌は腸内の汚れが原因の体臭対策に効果的です。普段の食生活に積極的に取り入れるといいでしょう。
また、単に乳酸菌を摂取するよりも、これらをサポートする食物繊維や酵素、オリゴ糖なども一緒に摂取することでより効果的です。
しかし、腸内環境を悪化させる肉類やスナック菓子、添加物が多い食べ物などを控えることも忘れてはいけません。腸を汚す一番の原因はこれらの食品です。
腸は第二の脳と言われるほど大事な臓器であり、幸せホルモンの分泌や免疫力の70%を担っています。そのため、腸内環境が乱れることで体にいいことはありません。
体臭対策だけでなく健康維持のためにも乳酸菌を積極的に取り入れていきましょう!